Wi-Fi 6とIPv6に対応した最強の無線LANルーター「TP-Link Archer AX73」をレビュー

インターネット環境は、自宅生活の最重要事項といっても良いほど大事です。おうち時間が伸びる現代では、おのずとインターネット回線が混雑しがち。そこで今回の記事では、回線が混雑していても快適なインターネット環境を提供してくれる無線LANルーター『TP-Link Archer AX73』を紹介していきます。
「無線LAN機器で10年連続世界No.1」
メーカーのTP-Linkは、設立20年目の2016年に日本進出を果たし、日本でも一定の知名度を築いています。中国を拠点にするメーカーで世界に目を向けると、170か国以上においてネットワーク製品を提供しており、2021年には無線LAN機器プロバイダーとして10年連続世界No. 1を獲得しています。信頼と実績は十分の大手メーカーですね。
そんなTP-Link(@tplinkjapan)さんからお声がけいただき、レビュー・PR用に製品をご提供いただきました。最先端の技術であるWi-Fi 6、IPv6に対応しており、次世代を担う無線LANルーターです。
Wi-Fi 6とは?
今回紹介する無線LANルーター「Archer AX73」は、次世代のWi-Fi規格“Wi-Fi 6”に対応しています。AX Wi-Fiや802.11axとも呼ばれる『Wi-Fi 6』は、2019年9月からスタートした新世代のWi-Fiテクノロジー。Wi-Fi 6によって得られるメリットは、以下をご参照ください。
- 通信の高速化
- 接続した端末のバッテリー持ちが向上
- 混雑に強い
- スマートホームとの相性が良い
接続端末はバッテリー持ちが良くなるので、長期的にみたらバッテリー寿命も変わってきそうですね。また混雑に強いWi-Fi 6は、接続機器が増えやすいスマートホームとも相性抜群。スマートホーム化している我が家もWi-Fi 6の恩恵は大きく、とても重宝している無線LANルーターです。
IPv6とは?
インターネット回線に接続する際、「IP(インターネットプロトコル)」といった規格が定められています。よく聞く“IPアドレス”というのは、インターネット上の住所のようなもので、データの送信先(送信元)を識別するために使われる識別番号です。
今までは、“IPv4”といったプロトコルでこのIPアドレスを管理していました。これに代わって最近新たに登場したIPアドレス管理プロトコルが「IPv6(Internet Protocol Version 6)」です。
管理できるIPアドレス数 | |
IPv4 | 約43億 |
IPv6 | 340澗 |
従来のIPv4では、約43億のIPアドレスを管理できますが、近年のインターネット人口の急上昇に伴い、IPアドレスが枯渇。新たに登場したIPv6は、340澗(かん)のIPアドレスまで管理が可能で、これは実質無限にあたります(1澗=1の後に0が36個)。
IPoE接続が可能!
設定が極めて簡単、安定した回線速度
IPv6では、事業者のネットワークと直接接続してIP通信を行うIPoE(IP over Ethernet)接続に対応しています。従来の接続方式であるPPPoE(PPP over Ethernet)は、電話回線をイーサネットへ応用していました。対してIPoE方式は、企業内のLANなどと同じ通信規格のイーサネットで直接インターネットに接続しています。このような接続方式から「ネイティブ接続方式」とも呼ばれ、回線速度が安定、設定が極めて簡単であるといったメリットがあります。
Wi-Fiへの接続端末は意外と多い?
Wi-Fiに接続している端末、数えたことありますか?
ちなみに我が家(夫婦ふたりと保育園児の3人暮らし)でWi-Fiに接続している機器はこんな感じ。
- iPhone × 2台
- iPad × 2台
- MacBook
- ハイセンスのテレビ
- スマートホーム機器 × 6台
- Fire TV Stick 4K
- Nintendo Switch
- HomePod mini
…合計15台
いざ数えてみると意外と多いなって感じ。仮にスマートホーム未導入の方でも、これからWi-Fi端末が減ることはないでしょう。Wi-Fi 6とIPv6に対応していれば、「混雑に強く」、「速度が安定」するので、これらの規格に対応しているかをチェックしたほうがいいですね。
Wi-Fi 6、IPv6に対応した無線LANルーター:Archer AX73
今回紹介するのは、TP-Linkの無線LANルーター「Archer AX73」。前述したWi-Fi 6やIPv6に対応していて、最大4804Mbsと高性能な無線LANルーターです。価格は約13,000円台と決して安くはありませんが、これ買っとけば間違いないのは確かですね。

TP-Link:Archer AX73のスペックは?
TP-Link:Archer AX73 | |
メーカー | TP-Link |
推奨環境 | 4LDK |
サイズ | 272.5 × 147.2 × 49.2 mm |
Wi-Fi規格 | IEEE 802.11ax/ac/n/a 5 GHz IEEE 802.11ax/n/b/g 2.4 GHz (どちらもWi-Fi 6に対応) |
最大通信速度 | 5 GHz: 4804 Mbps 2.4 GHz: 574 Mbps |
プロトコル | IPv4, IPv6 |
セキュリティ規格 | WPA, WPA2, WPA3 WPA/WPA2-Enterprise (802.1x) |
CPU | 1.5 GHz トリプルコアCPU |
アンテナ | 高性能固定アンテナ×6 |
有線ポート | ギガビットWANポート× 1 ギガビットLANポート× 4(うち2つは静的リンクアグリゲーション対応) |
USBポート | USB 3.0ポート× 1
対応フォーマット:NTFS, exFAT, HFS+, FAT32 機能:Apple Time Machine, FTPサーバー, メディアサーバー, Samba サーバー |
ボタン | Wi-Fi オン/オフ ボタン 電源 オン/オフ ボタン LED オン/オフ ボタン WPSボタン Reset(初期化)ボタン |
動作モード | ルーターモード ブリッジモード(アクセスポイントモード) |
電源 | 12 V ⎓ 2.5 A |
Wi-Fi 6とIPv6に対応し、6本のアンテナが広範囲をカバーしてくれます。
Archer AX73を開封。付属品をチェック
- Archer AX73
- 本体電源アダプター
- LANケーブル(約120cm)
- かんたん設定ガイド
早速Archer AX73を開封して本体と付属品をチェックしていきます。
本体デザインはこんな感じ。アンテナが伸びた状態だとかなり存在感があります。
通気口の数が尋常じゃないので、かなり通気性が良さそうです。常に電源を入れておく必要がある機器なだけに、熱を持たないための設計でしょう。実際に使っていても本体が熱くなることはありませんね。
アンテナを全部立てるとこんな感じ。6本もアンテナがあるとかなり迫力がありますね。
iPhone 12 miniとのサイズ比較です。無線LANルーターの中でも大きい部類に入るサイズ感で、限られたスペースに配置したい人は注意が必要。
本体上部には、ギガビットWANポートがひとつ、ギガビットLANポートが4つ配置されています。
簡易NASを構築できるUSB 3.0ポートが本体側面に搭載。無線LANルーターにUSB3.0が搭載されているのは個人的に珍しい気がしますね。以前レビューした同メーカーの「Archer AX20」でも、搭載されていたのはUSB2.0でした。これは嬉しいアップデート。
[ac-box01 title=”USB3.0とは?”]従来のUSB2.0に変わる新たなUSB規格で、USB2.0に比べて約10倍(理論値)の速度でデータを転送することが可能。900mAまでの電力供給が可能で、外付けドライブや大規模給電が必要な機器を稼働させることもできます。USB3.0端子は、端子の内部が青くなっていて外見で見分けることができます。[/ac-box01]
背面全体に通気口があり、壁がけ用のクボみがふたつ、四隅には滑り止めがついています。それなりにズッシリした無線LANルーターなので、簡単に滑ることはなさそうです。
Archer AX73の電源アダプタ(左)は、下位モデルのArcher AX20やArcher A10の電源アダプタ(右)より若干大きめ。おそらくより強力な無線LANルーターに対応した結果でしょう。
Archer AX73でインターネットに接続!
TP-Linkの無線LANルーターは、専用アプリから接続設定ができます。特に今回のArcher AX73は、IPv6に対応していて設定がめちゃめちゃ簡単なのが特徴的!
無線LANルーターをモデムと接続して電源を入れると、“TP-Link” から始まるWi-Fiがでてくるので接続します。次にアプリからArcher AX73を選択し、任意のローカルパスワードを設定していきます。
次に接続タイプ(IPv6対応の場合、DS-Lite or v6プラス)を選択するだけで設定終了。Wi-Fiの設定って面倒なイメージが強いけど、たったの1-2分で終了しました。これはもはや感動するレベルですね。
気になる回線速度は?
回線の速度ですが、平均として100mbps以上は出てる印象です。平日のお昼や夕方など最も混雑する時間帯でも100mbps-150mbps出るので、かなり安定してますね。
遅いと有名の「楽天ひかり」でこれだけ出れば、個人的には大満足です。
簡易NASでプライベートクラウドを利用
「Archer AX73」の魅力は、回線速度だけじゃありません。自宅専用のプライペートクラウドを構築できる「簡易NAS」は、個人的にめちゃめちゃ魅力的!
[ac-box01 title=”NASとは?”]NAS: Network Attached Storageは、ネットワークに設置するストレージを意味します。「TP-Link Archer AX73」には、USB 3.0ポートが搭載されているので、ここに接続したUSBストレージをを使ってNASを構築することが可能。Wi-Fi接続時に使える家庭用クラウドとして機能します。[/ac-box01]
NASの設定は数分で終わるので、早速設定してみましょう。
Step1. 管理画面からUSBにロックをかける
USBを接続した後に管理画面(http://tplinkwifi.net)から、USBをパスワードで保護します。USBを選択して、安全な共有にチェックを入れてパスワードをかけましょう。
Step 2. iPhoneやMacからNASにアクセス
次に使っている端末から家庭用クラウド(NAS)にアクセスするための設定を行います。ここではMacとiPhoneでの設定方法を例として扱っていきます。
Mac
1. Finderを開き、メニューバーの「移動」→「サーバーへ接続」
2. 「smb://(ルーターのIPアドレス)」を手入力
3. 先ほど設定したユーザー名とパスワードを入力
4. 以上でFinderからNASに接続できるように!
iPhoneの場合
- 純正ファイルアプリ右上の「…」から「サーバーへ接続」を選択
- 「smb://(ルーターのIPアドレス)」を手入力
- 先ほど設定したユーザー名とパスワードを入力
- ファイルアプリからNASへ接続できるように!!
容量不足を解決してくれるNAS、ぜひみなさんも使ってみてください。
まとめ: 最強のネット環境を自宅に!
TP-Linkの無線LANルーター『Archer AX73』を紹介しました。Wi-Fi 6とIPv6の両方に対応し、理論値4804Mbpsという最強の無線LANルーターだと思います。価格はそれなりに張りますが、コレ買っておけば間違いないでしょう。
現状のインターネット環境に満足していない方には、ぜひ検討して欲しい無線LANルーターです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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