当記事はメッシュWi-Fi 6システム「Deco X50」のレビュー記事です。メーカーから実際の商品を提供いただき、記事を作成しています。金銭提供はなく、筆者が感じたままのレビューになります。
リモートワークが浸透したこの時代にきわめて大事なのが、自宅のインターネット環境ですよね。
でも一軒家では、1階のLDKにWi-Fiルーターを設置しているがために、2階にあがると電波が弱くなってしまうことも多い。
家中に快適なWi-Fi環境を構築するには、広いエリアを手軽にカバーできる「メッシュWi-Fi」が最適です。
メッシュWi-Fiとは?
Wi-Fiの死角をなくし、家中どこでも途切れない接続を提供するために構築されたシステムです。
従来のルーターでは単一のポイントからWi-Fiを送りますが、メッシュシステムでは複数のアクセスポイントを設置することで、網目状(メッシュ)にWi-Fiをめぐらせます。より広範囲まで行き渡らせます。
障害物や無線LANルーターからの距離、接続するデバイスの数などに影響をうけにくく、速度が安定しやすいのが特徴です。
「メッシュWi-Fi = 難しそう」と感じている人は多くて、実際に僕もその1人でした。
でも実はこれって間違ってて、従来の無線LANルーターよりメッシュWi-Fiのほうがシンプルかつ簡単に設定できるんですよね。
そこで本記事では、超簡単にメッシュWi-Fiを導入できるTP-Linkの「Deco X50」をレビューしていきます。
- 設定が超カンタン!
- インテリアのようなデザイン
- 気軽にWi-Fi環境を拡張できる
- WAN/LANポートを3つ搭載
- スマートホームと相性抜群
- 爆速とはいかない
- Wi-Fi 6Eに非対応
- 必要な電源が増える
『Deco X50』の仕様や特徴 Wi-Fi 6対応のAIメッシュ
TP-LinkのDecoシリーズは、メーカー独自の規格をつかって簡単にメッシュWi-Fiを構築できる無線LANルーターです。
本稿でレビューする「Deco X50」の特徴をまとめたものがこちら。
ひとつずつ詳しく紹介していきますね。
- Wi-Fi 6対応
- 最大420㎡をカバー(2パック)
- AIメッシュ搭載
- HE160(最新の規格)
- リアルタイムのサイバーセキュリティ
次世代の通信規格「Wi-Fi 6」に対応
2019年からスタートしたWi-Fi 6は、AX Wi-Fiや802.11axとも呼ばれる次世代の通信規格です。
Wi-Fi 6のメリットは、「通信がはやい/端末のバッテリー持ちが向上/混雑につよい/スマートホームとの相性がよい」などがあげられます。
これから無線LANルーターを購入する方は、ぜひ最新の規格であるWi-Fi 6に対応したモデルを選びましょう。
2パックで最大420㎡をカバー
パック数 | カバー範囲 |
---|---|
1パック | 230㎡まで (約69.5坪) |
2パック | 420㎡まで (約127坪) |
3パック | 600㎡まで (約181坪) |
ごくふつうの一軒家が30-35坪ぐらいなので、理論的にはDeco X50が1パックあればカバーできます。
でもこれはあくまで最大値で、家具や壁などの障害物がない場合の参考値にすぎません。
「メッシュWi-Fi」をフルに活かすには、2パック以上での利用がオススメですね。
150台まで接続可能
回線が混雑しにくいメッシュWi-Fiシステムなので、接続できる端末の数がめちゃくちゃ多くなっています。
我が家でつかっていた高性能な無線LANルーター「Archer AX73」でも、接続できるのは80台まで。
80台でも十分すぎる感はありますが、まさか150台とは……。
自己学習するAIメッシュ
AIが搭載されたDecoシリーズは、ネットワーク環境やユーザーの行動を自動で学習します。
生活のありとあらゆるシーンにおいて、常に快適なネットワーク環境になるように自動で調整してくれるので、「つながりにくい」などの不具合が激減します。
サイバーセキュリティ
IoTデバイスへの不正アクセスに対する機能で、サイバー攻撃から守ってくれます。
1個人の自宅がサイバー攻撃されることなんて、ほぼありえないので「こんな機能あるなー」ぐらいで良いかと。
詳しく知りたい方はこちらの公式サイトをご覧くださいませ。
Deco X50の詳細スペック
特徴的な仕様について紹介してきましたが、もっと詳しく知りたい方のためにスペックの詳細もまとめておきます。
製品名 | Deco X50 |
本体サイズ | 直径110mm、高さ114mm |
パッケージ内容 | Deco X50(2パック) Deco X50ユニット×2 RJ45 LANケーブル×1 電源アダプター×2 かんたん設定ガイド |
規格 | Wi-Fi 6 IEEE 802.11ax/ac/n/a(5GHz) IEEE 802.11ax/n/b/g(2.4GHz) |
Wi-Fi速度 | AX3000 5GHz:2402Mbps(802.11ax, HE160) 2.4GHz:574Mbps(802.11ax) |
Wi-Fi範囲 | 3~4LDK(2パック) |
動作モード | ルーターモード/ブリッジモード |
プロセッサー | 1GHzデュアルコアCPU |
ボタン | リセットボタン |
有線ポート | ギガビットポート×3 *各Decoユニット(WAN/LAN自動判別) |
Wi-Fi暗号 | WPA-Personal WPA2-Personal WPA3-Personal |
セキュリティ | SPIファイアウォール アクセスコントロール HomeShieldセキュリティ |
WANタイプ | 動的 IP 静的IP PPPoE PPTP L2TP |
本体管理 | Decoアプリ |
システム要件 | Android 4.4以降 iOS 9.0以降 |
Deco X50がオススメな方は?
実機レビューを前にDeco X50がオススメな方をまとめてみました。
- コスパを重視したい方
- Wi-Fi 6Eが不要な方
- 自宅内にWi-Fiの死角がある方
Deco X50はWi-Fi 6Eに非対応なので、最新の6GHzを使うことができません。Wi-Fi 6Eに対応してる端末は、M3チップ以降のMacBook AirやiPhone 15 Proシリーズが挙げられますが、まだまだ少数派。
スマホやPCを頻繁に買い替える方は、Wi-Fi 6E対応のDeco XE75やArcher AXE5400などを選んだ方が良いでしょう。
実際にはWi-Fi 6Eを使えなくても困ることはすくないので、Wi-Fi 6EにこだわらずメッシュWi-Fiを試してみたい方には、本製品がとてもおすすめだと思います。
AX3000メッシュWi-Fi 6システム「Deco X50」を開封レビュー
まずは外箱をチェックしていきましょう。
TP-LinkのArcherシリーズと同様、ルーターの機能が分かりやすく箱に記載されています。
箱の背面や側面にも「Deco X50がどんな製品か」を分かりやすくまとめられています。
Deco X50の仕様や特徴はのちほどくわしくまとめておきます。
Deco X50を開封、付属品をチェック
今回は2パックをご提供いただきました。1パックはモデムと有線接続して、もう1パックをWi-Fi環境を改善したい場所においてきます。
本体の他に電源ケーブルとLANケーブル、説明書が付属していました。
それぞれのDeco X50に電源が必要で、Wi-Fiを安定させたい箇所にはコンセントが必須です。
Deco X50のデザイン
無線LANルーターは、テレビの裏やボックスなどで「隠す」のが一般的ですよね。
一方『DecoX50』は、どんな部屋にも馴染みやすい無線LANルーターは思えないデザインが特徴的です。
本体の高さは114mmで、iPhoneよりちょっと小さいぐらいです。
円柱型のデザインで、上から見るとこんな感じ。
直径は114mmで片手で持てるぐらいです。全体的にはコンパクトですが、幅があるので狭い空間に置きたい人は注意しましょう。
底面には滑り止めやLEDランプ、Resetボタンがあって円周を囲うように通気口があります。
本体の背面には3つのWAN/LANポートが搭載されているので、PCやゲームなどを有線で接続できます。
ルーターから離れた部屋での有線接続はちょっと面倒なので、これは重宝するポイントですね。
Deco X50の使用レビュー
早速メッシュWi-Fiシステム「Deco X50」をつかってインターネットに接続してみます。
下記の専用アプリをインストールして設定していきます。
TP-Link Deco
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設定がめちゃくちゃ簡単!
「メッシュWi-Fi = 難しそう」というイメージを持っていたけど、いざ使ってみると設定が驚くほど簡単でした。
まずはTP-Link IDでアプリにログインして、お使いのモデル(今回の場合X50)を選びます。
アプリの指示にそって接続していきます。
メッシュWi-Fiって設定が難しそうなイメージがありましたが、あっという間に接続が完了。
モデムとDeco X50の電源をいれて、接続タイプを選ぶだけで本体のLEDが黄色から青にかわりました。
ここまでの設定が必要なのは親機だけで、2台目以降はWi-Fiを拡張したいところにおいて電源をいれれば自動で接続されます。
どこでも有線接続ができる!!
モデムとの接続が必要なのは親機だけなので、2台目以降は電源さえ供給できればどこでも配置できちゃいます。
『Deco X50』の背面にはLANポートが搭載されいるので、有線接続が必要な機器も場所を選ばなくなるのが最高!
混雑時間(20時)に回線速度をはかってみたところ、Wi-Fiより有線のほうが100Mbps以上もど早い結果になりました。
速度も安定性もバツグンだよ!
「爆速」とはいかないが、「安定性」は抜群
今まで使っていた高性能の無線LANルーター「Archer AX73」が左、今回あらたに導入した『Deco X50』が右です。
時間帯をかえて何度か計測してみましたが、Deco X50 × 2パックが「Archer AX73」を上回ることはありませんでした。
Deco X50がミドルレンジのメッシュWi-Fiなので、やはり高性能な無線LANルーターには及びませんね。
それでもメイン機は『Deco』
最も大事なのは安定性!
もちろん回線速度は大事ですが、24時間安定して使えることが大前提。
メッシュシステムの『Deco X50』なら、「時間」や「場所」による回線速度のブレが小さいんですよね。
実際に「Archer AX73」を使っていたときは、隣の部屋でさえ時間によっては繋がらないこともありました。
『DecoのメッシュWi-Fi』にかえてからは、24時間安定して快適に使えるようになり、個人的には大満足です。
スマートホームとの相性が良すぎる!
家中をWi-Fiで塗り潰せるメッシュWi-Fiは、多くの機器を Wi-Fiに接続するスマートホームにピッタリ!
Wi-Fiの死角がないので、どこにでもスマートホーム機器をおくことができ、動作も安定するのが特徴的。
我が家でも『Deco X50』を使いはじめて、スマートホーム機器の安定性が増しました。というより「スマートホーム機器に接続できない」ってことが全くなくなりましたね。
スマートホームに興味がある方はぜひ検討してみてください。
まとめ:手軽にメッシュWi-Fiを構築できるDeco X50
TP-LinkのメッシュWi-Fiシステム「Deco X50」をレビューしました。記事の最後に本製品のメリットとデメリットを振り返っておきます。
- 設定が簡単
- デザインが良い
- 気軽にWi-Fi環境を拡大できる
- コスパが良い
- 爆速とまではいかない
- Wi-Fi 6Eに非対応
爆速とはいかないものの、手軽にメッシュWi-Fiを構築できて家中のネット環境を改善できるので、一軒家に住んでる方やスマートホームを構築している方にとっては良い選択肢になるでしょう。アップデートでIPv6にも対応したので、Wi-Fi 6Eが不要な方にはオススメのWi-Fiルーターだと思います。
Wi-Fi 6Eを使いたい方は、Deco X75やArcher AXE5400などを選びましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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