久しぶりにWi-Fiルーターのハイエンドモデルをレビューして、シンプルに驚いたTaka(@Number84M)です。
TP-LinkのDecoシリーズは、直感的に使えるアプリで管理するメッシュWi-Fiルーター。
全てのDeco製品には互換性があるので、違うモデル同士でも簡単にメッシュWi-Fiが構築できます。
本サイトでも「Deco X50」や「Deco X95」、「Deco XE75」をレビューしてきました。僕はDecoシリーズを試してから、自宅だけでなく実家にまで導入するほどの好印象を抱いています。
そこで本記事では、Decoシリーズの中でもハイエンドモデルにあたる「Deco XE200」をレビューしていきます。
家中で繋がるのは当たり前。その上で想像をはるかに超える爆速に驚愕した。
- オシャレな本体デザイン
- 使いやすいアプリで、設定も簡単!
- 家中に爆速なWi-Fi環境を構築できる
- 全てのDecoと連携可能
- Wi-Fi 6E、IPv6に対応
- ハイエンドモデルがゆえの高額な価格設定
- 必要な電源が増える
レビュー用の製品提供を受けていますが、金銭等の提供がない自由レビューです。
TP-Link Decoシリーズとは?
TP-Linkが展開するDecoシリーズは、メーカー独自の規格を用いてメッシュWi-Fiが構築できる無線LANルーター。
複数の無線LANルーター(Deco)を配置してWi-Fiへのアクセスポイントを増やすことで、家中で快適なインターネット環境を作ることが可能になります。
Decoシリーズは製品ラインナップが非常に豊富なので、製品名からある程度のスペックを見極められるようになっています。
- 製品名:「Deco ○○△△」で統一されている。
- 「○」にはアルファベット、「△」には数字が入る。
- Deco X△△ → Wi-Fi 6に対応
- Deco XE△△ → Wi-Fi 6Eに対応
- Deco BE△△ → Wi-Fi 7に対応
- △に入る数字が大きいほど、高性能
これからDecoを購入する方は、Wi-Fi 6E対応モデルを選ぶのが良いでしょう。
Wi-Fi 6Eとは?
Wi-Fi 6Eは、次世代規格のWi-Fiテクノロジー「Wi-Fi 6」の拡張版。Wi-Fi 6と同じ規格で動作しますが、新しい周波数帯の6GHz(5925MHz~6425MHz)に対応しました。
スマホやタブレット、Switchなどのゲーム機、スマートホーム化のためのIoTデバイスなどWi-Fi接続が必要な端末は増加傾向にあります。
それゆえ既存バンドの2.4GHzと5GHzが混雑するケースが増えてきています。
Wi-Fi 6Eで使えるようになった6GHzは、周波帯域が広くて混雑なく高速通信が行えます。
Deco XE200がオススメな人は?
本製品は、Decoシリーズの中でもトップの性能を誇ります。メインルーターを変更できるDecoの特性を考慮しても、高額なDeco XE200をいきなり購入する必要はありません。
- メッシュWi-Fiを構築したい方
- Wi-Fi 6E対応の端末を持っている、購入する予定がある方
- Deco XE75では物足りない方
Deco XE75は、Deco XE200に劣りますが無線LANルーターとして十分な性能だと思います。価格も手がでやすい価格なので、まずはDeco XE75を試してみましょう。もしDeco XE75に満足できなければ、Deco XE200を1台購入し、メインルーターにすることをオススメします!
Wi-Fi 6Eを使いたいけどメッシュWi-Fiが不要な方は、Archer AXE5400がオススメ!
家の中央に設置すれば2階建て一軒家でもカバーできるし、コスパも良いです。
TP-Link Deco XE200の特徴
白と青が印象的なDecoシリーズの外箱ですが、ハイエンドモデルのDeco XE200だからか白を基調とした外箱で到着しました。
他のDecoシリーズにはない観音開きで、Wi-Fiルーターとは思えない高級感あふれる梱包。
早速、開封して本体の外観や特徴を紹介していきます。
Deco XE200(2パック)のパッケージ内容
- Deco XE200 × 2
- LANケーブル × 1
- 電源アダプタ × 2
- かんたん設定ガイド
2台セットなので、すぐにメッシュWi-Fiを構築できるパッケージ内容になっています。
Deco XE200の外観
Decoシリーズはアンテナが本体に内蔵されているので、Wi-Fiルーター特有のゴツさがないのが特徴。
本体下部には、TP-LinkのメーカーロゴとWi-Fi 6E対応を示すロゴがあります。
10Gbpsポートがひとつ、1Gbpsポートがふたつ搭載されています。Nuro光などで最大10Gbpsの回線契約をしているユーザーは、ポートの恩恵を最大限に受けれますね。
Deco XE200の上面や底面はこんな感じです。
底面にケーブルを差し込んで、電源を供給する仕様です。
アンテナ内蔵でルーター感がないデザインですね!
Deco XE200のサイズ
本体の高さは、24.1cm。Decoシリーズの中では、高さがあるモデルですね。
下部から上部に向かって円周が大きくなる構造で、直径は上面で13cm、底面で約12.3cmとなっています。
Wi-Fi 6対応のミドレンジモデルであるDeco XE75と比べると、Deco XE200のサイズ感が際立ちます。
Deco XE200の性能は、Deco XE75と比べ物にならないほど凄いので、むしろよくこのサイズ差で仕上げてきたなという印象。
Deco XE200の仕様
本製品の主要な特徴はこちら。
- AXE11000 トライバンドWi-Fi
- 4804Mbps(6GHz)+4804Mbps(5GHz)+1148Mbps(2.4GHz)
- Wi-Fi 6Eに対応
- 電波干渉のない6GHz帯に対応し、高速で信頼性の高いWi-Fi接続が可能。
- 16ストリームWi-Fi
- 複数の端末と同時にデータの送受信が可能
- 10Gポート搭載
- 10Gbpsポートと2つのギガビットポートを搭載し、高速で安定した有線接続が利用可能。
- 高速メッシュWi-Fiを構築
- 10Gポートと高速Wi-Fiに対応しているので、メッシュネットワークのゲートウェイに最適。
- AIメッシュ
- 複数のユニットを設置してもWi-Fi名とパスワードは各1つに統合され、お家の中を移動しながらでも自動で最適な接続先に切り替えます。
- TP-Link HomeShield
- ネットワークやIoT機器を守る最先端の機能でお家のネットワークを安全に保ちます。
- Wi-Fi 6E以外もOK
- Wi-Fi 6E非対応のデバイスでも問題なく利用でき、プロバイダーの縛りもありません。
- かんたん設定
- Decoアプリの表示に沿って進めるだけ。
10Gポートを搭載しつつ最大4804Mbpsの高速Wi-Fiが使え、なおかつ簡単に設定できる。高性能なメッシュWi-Fiルーターを簡単に使えるのは、ユーザーとしても嬉しい限り。
スペックの詳細を知りたい方はこちら
ワイヤレス | |
規格 | Wi-Fi 6E IEEE 802.11ax(6GHz) IEEE 802.11ax/ac/n/a(5GHz) IEEE 802.11ax/n/b/g(2.4GHz) |
Wi-Fi速度 | AXE11000 6GHz:4804Mbps(802.11ax, HE160) 5GHz:4804Mbps(802.11ax, HE160) 2.4GHz:1148Mbps(802.11ax) |
Wi-Fi範囲 | 5LDK以上 (2パック) 4LDK以下 (1パック) TP-Linkメッシュテクノロジー Deco同士をLANケーブルで有線接続して、より安定したネットワークを構築することも可能です(Ethernet backhaul) AIメッシュ ネットワーク環境を賢く学習し、各ご家庭に合った理想的なWiFiを提供します ハイゲインアンテナ×16(内蔵) 複数のアンテナが信号を増幅させより多くの方向と広いエリアをカバーします トライバンド 新たな6GHzがWiFiパフォーマンスを向上させます ビームフォーミング クライアントに無線信号を集中させWiFi範囲を拡大します |
Wi-Fi性能 | 最上クラス(Very High) トライバンド 最適なパフォーマンスを得るためにデバイスを異なる帯域へ割り当てます 8×8 MU-MIMO 複数のMU-MIMO対応クライアントと同時に通信します OFDMA 複数のWiFi 6対応クライアントと同時に通信します 16ストリーム デバイスをより多くの帯域幅に接続させます |
動作モード | ルーターモード ブリッジモード |
ハードウェア | |
有線ポート | 10Gbpsポート×1 ギガビットポート×2 *各Decoユニット(WAN/LAN自動判別) |
ボタン | Reset(初期化)ボタン |
セキュリティ | |
Wi-Fi暗号化 | WPA-Personal WPA2-Personal WPA3-Personal |
ネットワークセキュリティ | SPIファイアウォール アクセスコントロール HomeShield Security リアルタイムIoT保護 悪意のあるサイトのブロック 侵入防止システム DDoS攻撃の防止 ホームネットワークスキャナー |
ゲストネットワーク | 6GHzゲストネットワーク×1 5GHzゲストネットワーク×1 2.4GHzゲストネットワーク×1 |
ソフトウェア | |
プロトコル | IPv4、IPv6 |
サービスキット | HomeShield |
保護者による制限 | HomeShield 保護者による制限 プロファイル作成 プロフェッショナルコンテンツフィルターライブラリ ファミリータイム 就寝時間 オフ時間 利用時間割り当て 家族のオンライン時間ランキング インターネット一時停止 週次・月次レポート |
WANタイプ | 動的IP 静的IP PPPoE PPTP L2TP v6プラス DS-Lite MAP-E(OCN) |
QoS | HomeShield QoS デバイスごとのQoS |
クラウドサービス | OTAファームウェアアップグレード TP-Link ID DDNS |
NAT転送 | ポート転送 UPnP |
IPTV | IGMPプロキシ IGMPスヌーピング ブリッジ タグVLAN |
DHCP | アドレス予約 DHCPクライアントリスト サーバー |
DDNS | TP-Link |
管理 | Decoアプリ |
テストデータ | |
Wi-Fi送信電力 | CE: <20 dBm (2.4 GHz) <23 dBm (5 GHz) <23 dBm (6 GHz) FCC: <30 dBm (2.4 GHz) <30 dBm (5 GHz) <30 dBm (6 GHz) |
フィジカル | |
寸法 | 130 × 123.5 × 241 mm |
パッケージ内容 | Deco XE200 (2パック) Deco XE200ユニット×2 LANケーブル×1 電源アダプター×2 Quick Installation Guide(かんたん設定ガイド) Deco XE200 (1パック) Deco XE200ユニット×1 LANケーブル×1 電源アダプター×1 Quick Installation Guide(かんたん設定ガイド) |
その他 | |
認証 | CE, FCC, RoHS |
動作環境 | 動作温度: 0°C~40°C (32 °F~104 °F) 保存湿度: -40°C~60°C (-40 °F~140 °F) 動作湿度: 10%~90% RH 保存湿度: 5%~90% RH |
Deco XE200の使用感とパフォーマンス
続いて、実際に使ってみた印象と性能について解説・レビューしていきます。
アプリで簡単に設定できる
iOS・Androidに対応した専用アプリをインストールすれば、ネットワークの初期設定や管理が簡単に行えます。
誰しも戸惑いがちなWi-Fiのセットアップですが、筆者は専用アプリを使って迷うことなく設定できました。
セットアップの手順はこちら
アプリを使って、メッシュWi-Fiシステムのセットアップをしていきます。
まずTP-LinkアカウントでDecoアプリにログインし、該当するDecoシリーズ(本記事の場合はDeco XE75)を選択します。
モデムとDeco本体の電源を切って、付属のLANケーブルでモデムのLANポートとDecoユニットのポートを接続します。
最後にWi-Fiの名前とパスワードを決めれば設定完了です。
簡単すぎてビックリしました!
LEDでWi-Fiルーターの状態が一目瞭然
遠くからでもよく見えるLEDが搭載されていて、ルーターの状態がすぐに分かります。
本体を起動してからLEDが黄色(起動中)→青(設定中)→緑(正常動作中)となれば設定完了です。
赤でも数分待てば緑になることもあります!
Deco XE200を設置
親機となるDeco XE200は、2Fの子供部屋に光回線を引き込むモデムと有線LANで接続します。
子機となるDeco XE200は、1階の書斎に設置。
Wi-Fiの電波と速度は、下記の3地点で測定しました。
- リビングの角
- ファミリークローゼット
- 玄関
Wi-Fiの電波強度:家中でアンテナ3本
- リビングの角:アンテナ3本
- クローゼット:アンテナ3本、ごく稀に2本
- 玄関:アンテナ3本
親機や子機から物理的な距離があるクローゼットでは、ごく稀にWi-Fiのアンテナが2本になることも。
しかしそれ以外では概ね3本を維持できていたので、家中にWi-Fiを敷き詰められたと判断してよさそうです。
Wi-Fiの速度:常に爆速!
下り | 上り | |
---|---|---|
(1)リビングの角 | 580 Mbps | 460 Mbps |
(2)クローゼット | 390 Mbps | 310 Mbps |
(3)玄関 | 420 Mbps | 330 Mbps |
(4)メインルーターの近く | 1.2 Gbps | 740 Mbps |
快適なネット環境を作るには、最低でも下り(ダウンロード速度)が100Mbps以上と言われています。
混雑しやすい時間帯にも関わらず家中で快適な速度がでて、親機の近くではまさかの1Gbps超え。
スマートホームとの相性:IoT端末がサクサク動く
Wi-Fiの死角がないので、家中に配置したIoTデバイスがしっかりとWi-Fiにつながっています。
快適なスマートホームを作る上で、Wi-Fiにつながる環境は必須なので、僕自身とても重宝しています。
IPv6にも対応!
IPv6に非対応のモデルも多いDecoシリーズですが、ハイエンドモデルのDeco XE200は、IPv6に対応しています。
IPv6に対応していないDeco XE75でも十分安定していましたが、IPv6に対応したことで万全のメッシュWi-Fiルーターとして完成した感があります。
IPv6とは?
「Internet Protocol Version 6」の略称で、インターネットプロトコル(IP)のひとつ。使用できるIPアドレスが従来のIPv4から桁違いに増え、混雑を回避したインターネット接続が可能となります。
有線LANで接続できるのが有り難すぎる
安定した回線が必要になる任天堂スイッチやPCを気軽に有線LANで接続できます。
電源さえあれば有線LANでつなげるようになるのは、個人的にもめちゃくちゃ嬉しいポイントです!
ちなみに筆者は、Deco XE200(子機)からMac mini(ギガビットEthernet)を有線LANでつないでいますが、混雑時でも1.0〜1.2Gbps程度でて大満足です。
まとめ:Deco XE200 レビューのまとめ
本稿ではTP-LinkのメッシュWi-Fiルーター「Deco XE200」をレビューしてきました。
記事の最後に本製品のメリットとデメリットを振り返っておきます。
- ルーターのデザインが良い
- アプリが優秀で設定も簡単
- 全てのDecoと連携可能
- 家中で爆速のWi-Fi環境
- スマートホームもサクサク
- IPv6、Wi-Fi 6Eに対応
今まで試してきたWi-Fiルーターの中でも、Deco XE200は非常に優秀だと感じています。
しかしハイエンドモデルなので、一般的には手を出しづらい価格設定です。
そこで実際に使ってみて感じた筆者が考える「Deco XE200」がオススメな方がこちら。
- よくオンラインゲームをプレイする。
- YouTubeなどで配信をする。
- 長時間のPC作業をする。
- 一般家庭よりWi-Fiに接続する端末が多い。
- 高画質の動画を快適に視聴したい。
一般的には本機の下位モデル「Deco XE75」で十分なことが多いですが、上記のような方は「Deco XE200」を検討しても良いでしょう。
記事に対する質問などがありましたら、コメントにて教えてください。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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