SwitchBot(スイッチボット)のスマートホームで中心的な役割を担う「ハブシリーズ」には、ハブ2/ハブミニの2モデルがラインナップしている。
今回登場した「SwitchBot ハブ3」は、手元にスマホがなくても、本体から赤外線リモコンや他のSwitchBot製品を操作できるようになり、従来モデルのハブ2やハブミニがアップデートされた進化型モデルである。
そこで本記事では、SwitchBot ハブ3をみっちり使ってみた使用感をレビューしつつ、すでにハブ2やハブミニを使っているユーザーが買い替えを検討する基準にも触れていく。

- 視認性の高いディスプレイ
- ディスプレイに表示できる情報が充実
- スマートホームのリモコンになる
- 操作を自由に割り当てられる4つのカスタムボタン
- 温湿度センサー、照度センサー、人感センサーを搭載
- リモコン操作に魅力を感じない場合は既存モデルでも十分
※提供: SwitchBot
レビュー用に製品の提供を受けていますが、メーカーに忖度しない筆者が感じたままのレビューです。

SwitchBot ハブ3の概要

SwitchBot ハブ3は、スマートホームの中心を担うハブ兼スマートリモコンで、赤外線操作や音声アシスタントとの連携、温湿度モニタリングといった多彩な役割を担う。
そこで実機レビューの前に、実際の外観やパッケージ内容を確認しながら、スペックや従来モデルとの違い、基本的な設定方法について整理しておく。
ハブ2やハブミニとの違い
新製品のSwitchBot ハブ3と従来モデルのハブ2およびハブミニ (Matter対応モデル) との比較表がこちら。
ハブ3 | ハブ2 | ハブミニ Matter対応モデル | |
---|---|---|---|
筐体 | ![]() | ![]() | ![]() |
温湿度センサー | ◯ | ◯ | ー |
照度センサー | ◯ | ◯ | ー |
人感センサー | ◯ | ー | ー |
カスタムボタン | 4つ | 2つ | ー |
他デバイスの操作 | ◯ | △ ※シーンのみ | ー ※本体だけでは不可 |
スマートリモコン | ◯ ※本体から操作可 | ◯ ※本体から操作不可 | ◯ ※本体から操作不可 |
ハブ機能 | ◯ | ◯ | ◯ |
Matter対応 | ◯ | ◯ | ◯ |
価格 | ¥16,980 | ¥9,980 | ¥5,980 |
ハブ3における最大の進化ポイントは、本体から直接スマートリモコンや他のデバイスを操作できるようになった点だろう。
つまりハブ3は、赤外線リモコンや各種デバイスを操作可能な物理リモコン「SwitchBot 学習リモコン」と同様の使い方ができる。
さらにハブ2にも搭載されていた温湿度センサーの精度が向上している。
そして新たに人感センサーが追加され、「暗い部屋に人が入ったときに照明を自動で点灯させる」といったより高度なオートメーションが設定できるようになった。
内容物
SwitchBot ハブ3の内容物がこちら。

- SwitchBot ハブ3 本体
- スタンド台座
- 温湿度センサー搭載ケーブル
- ネジ類
- 電源アダプタ (5V/2A)
- 取付ステッカー
- 温湿度センサー両面テープ
- スタンド用両面テープ
- 取扱説明書
SwitchBot ハブ3は、スタンド台座で設置するだけでなく壁付けすることもできるため、必要なネジや両面テープが付属している。
外観とデスクに設置した様子
SwitchBot ハブ3は、上部に情報表示用のディスプレイ、下部に各種ボタンとダイヤルを備えた構成となっている。カラーはブラックの1色展開で、ホワイトを基調としていたハブ2やハブミニとは大きく印象が変わっている。

背面はシンプルな構成で、モザイク処理を施している部分には、スマートホームの共通規格である「Matter」に接続するための情報が記載されている。

ふたつのUSB-Cポートが搭載されている。本体への電源供給は、向かって右側のINPUTのほうを使用する。

スタンド台座の隙間から温湿度センサー搭載ケーブルを通して、SwitchBot ハブ3の本体に接続し、電源を供給する。

ケーブルはスタンド台座の底面を通る設計となっており、その出口付近に温湿度センサーが配置されている。
温湿度センサーは、必要に応じて両面テープでデスクなどに固定できる。僕の場合はハブ3の場所を動かすこともありそうなので、とりあえず固定しないまま様子をみようと思う。

スタンドの角度はおよそ60度で、多くのMagSafe対応スマホスタンドで採用されている角度と同じのようである。


全体として、ハブ3は設置の自由度と質感の高さを兼ね備えたデザインに仕上がっており、スマートホーム機器の中核としての存在感をしっかりと感じさせる外観となっている。
設定方法
SwitchBotのスマートホーム製品は、専用アプリを通じて管理・操作を行う。初めてSwitchBot製品を利用する場合は、アプリをインストール後にユーザー登録を済ませておこう。
ハブ3の本体とSwitchBotアプリをペアリングしていく。まずはアプリのホーム画面から+
→デバイスの追加
へと進み、ハブ3
を選ぼう。


するとデバイスの電源を入れて、ONボタンとOFFボタンを同時に2秒間押すように指示される。

指示された通りに長押しすると、ハブ3の本体がペアリングモードに入る。

最後にデバイス名と設置する部屋を選択すれば、ペアリングが完了する。アプリのホーム画面に戻れば、ハブ3が追加されているはずだ。



アプリの指示に従って、ほんの数十秒でペアリングが完了します!
SwitchBot ハブ3の使用感をレビュー
ここからは、実際にSwitchBot ハブ3を使用して感じたポイントをレビュー・紹介していく。
ハブとしての基本性能に加え、リモコンのように本体から直接スマートホームデバイスを操作できるようになったのが大きな進化だと感じている。
ディスプレイの視認性が高く、情報量も多い
従来モデルのハブ2は、白い背景に白いライトという構成で、明るい場所では一見して情報を読み取りにくい場面もあった。


新しく発売されたハブ3では、黒背景に白いライトとなり、ハブ2と比べてディスプレイの情報がはるかに読み取りやすくなっている。
ディスプレイには温度・湿度・天気予報が表示される。


SwitchBot ロック Ultra や ロック Pro などのスマートロックを使用している場合、ハブ3のディスプレイ右上にロックの状態を表示させることも可能だ。




確かにSwitchBotっぽいのは従来モデルのハブ2だけど、デザインがアップデートされたことで見やすさや表示される情報量は一段と向上していると思う。


他デバイスのリモコンとして使える
SwitchBot ハブ3では、ボタンやダイヤルを使ってSwitchBot製品や他社製のMatter対応製品、テレビやエアコンなどの赤外線リモコン対応の家電を本体から直接操作できる。
これは従来のハブ2やハブミニにはなかった大きな進化ポイントで、僕もめちゃくちゃ重宝しているところ!
ハブ3からデバイスを直接操作するためには、あらかじめデバイスをハブ3に登録しておく必要がある。
アプリのホーム画面からハブ3を選択し、デバイス&シーン管理
→デバイス管理
→デバイスを追加
へと進み、ハブ3から直接操作したいデバイスを選んで追加しよう。






本体右上のボタンを押すと、登録済みのデバイスやリモコンの一覧が表示される。


そこから目的のデバイスを選択して専用画面に入ると、ボタンやダイヤルを使って操作できる。




僕はハブ3をデスクに設置しているので、デスクの照明をON/OFFするボットや廊下を照らすテープライトをハブ3から操作することが多い。




このようにアプリを使わずに本体をリモコンとして使えるところは、SwitchBotの学習リモコンと同じ。




学習リモコンはハブとしての機能がないが、すでにハブ2を持っていて新たにスマートホーム用の物理リモコンがほしいユーザーにとっては、希望を叶えてくれるアイテムだと思う。
4つのボタンによく使う操作を登録でき、ワンタッチで実行できる
ディスプレイの下部に4つのカスタムボタンを搭載している。


この4つのカスタムボタンには、デバイスのON・OFF、赤外線リモコンの起動など、自由に機能を割り当てられる。


僕の場合は、それぞれワークスペース用のサーキュレーター (アイリスオーヤマ製) 、リビングの照明、リビングのサーキュレーター、ダイニングの照明の起動を割り当てている。







ワンタップで複数の操作を実行できるシーンも割り当てられます!
Matter対応!ホームアプリからSwitchBot製品や赤外線リモコンが操作可能に
SwitchBot ハブ3は、Matterに対応していて、Appleの「ホーム」アプリなどで別メーカーのMatter対応デバイスと一緒に管理できる。
このように今まで眠っていたホームアプリからスマートホーム製品を動かせるようになる。




Matter対応はいろんなメーカーのスマートホーム製品を使う方には便利な機能だが、SwitchBot製品で統一する方には特に恩恵がないように思う。
なのでMatter対応については、参考機能程度に覚えておくぐらいで良いだろう。
ハブ2・ハブミニからハブ3に買い換えたほうがいいのか?
まず前提として、スマートホームの中心を担うハブとしては、ハブ2およびハブミニと何ら変わらない。それぞれの付加価値を踏まえて、どのアイテムがおすすめかをまとめてみた。
- ハブ3がオススメな方
- 本体のボタンやダイヤルからSwitchBotデバイスや赤外線リモコンを操作したい
- 温度や湿度を正確に把握したい
- みやすいディスプレイで温度や湿度を確認したい
- 人感センサーを使いたい
- ハブ2がオススメな方
- 温度や湿度を視覚的に確認したい
- ディスプレイは多少見にくくてもよい
- 他デバイスの操作はスマホから行う
- ハブミニがオススメな方
- 温度や湿度の測定が不要
- 他デバイスの操作はスマホから行う
やはりハブ3の強みは、本体から直接デバイスを操作できる点にあると思う。
これはハブ2やハブミニにはない新しい体験であり、「ちょっと手元で操作したい」といった日常の細かなニーズに応えてくれる。
この新機能に魅力を感じていて、すでにハブ2やハブミニを持っている方は、ハブ2 or ハブミニ + 学習リモコンも選択肢にあがるだろう。
SwitchBot ハブ3 レビューのまとめ
この記事では、SwitchBot ハブ3のレビューを紹介してきた。最後にメリットとデメリットについてまとめておく。
- 視認性の高いディスプレイ
- ディスプレイに表示される情報が充実
- スマートホームのリモコンとして機能する
- シーンやデバイスの操作を割り当てられる4つのカスタムボタン
- 温湿度センサー、照度センサーに加え、人感センサーを搭載
- リモコン操作に魅力を感じない場合は既存モデルでも十分
SwitchBot ハブ3は、スマートリモコンとしての完成度を一段と高めたモデルであり、従来のハブ2やハブミニと比べて、使い勝手・視認性・操作性の面で明確な進化が見られる。
特に、本体から直接デバイスを操作できる機能や、高精度な温湿度センサーの搭載、柔軟な設置方式などは、日常的にスマートホームを活用するユーザーにとって大きな魅力となるだろう。
一方で、すでにSwitchBot製品を導入済みで、アプリや音声アシスタントによる操作に満足している場合や、センサー精度に強いこだわりがない場合は、急いで買い換える必要はないとも言える。
とはいえ、スマートホームの操作を“目で見て”、“手で触れて”実感できるという点において、ハブ3はこれまでのモデルとは一線を画している。
スマートリモコンとしての役割を超え、家庭のコントロールハブとしての体験をより豊かにしてくれる製品だと感じた。
今後のアップデートや周辺機器との連携を含め、ハブ3は「SwitchBotを中心としたスマートホームをより快適に楽しみたい」ユーザーにとって、確かな選択肢となるだろう。


コメント