SwitchBotのロボット掃除機は、一見どれも似ていますが、実はシリーズごとに狙いがまったく異なります。
家具の隙間まで入り込める小型なボディと高い性能を両立したKシリーズ、価格を抑えつつ基本性能を押さえたS1/S1 Plus、そして給水や排水、モップの洗浄・乾燥まで全自動で完結するS10/S20。
それぞれが違う方向で進化しており、どんな家庭にどのモデルが合うのかを理解することが、満足度の高さにつながります。
そこで本記事では、全モデルを実機レビューした筆者が、使って分かった違いとおすすめのポイントを比較していきます。
「Kシリーズは小型だけどしっかり掃除できる?」、「S10/S20の全自動は本当に便利?」などの疑問を、実際の使用感をもとに解説します。
- S20:総合力No. 1の全自動型ロボット掃除機で、時短効果◎。子育て世代や共働き世帯に最適。
- S1 Plus:価格と性能のバランスが良く、一般家庭に最適。
- K11+:小型ながら高い吸引力。一人暮らしや家具の多い家庭にも最適。
SwitchBot ロボット掃除機に共通する便利機能
SwitchBotのロボット掃除機は、モデルごとに性能やサイズの差があっても、基本的な機能に関しては共通する部分があります。
- 掃除するフロアの高精度なマッピング
- 進入禁止エリアや水拭き禁止エリアの設定
- 吸引力・水拭きの水量・掃除スケジュールのカスタマイズ
- スマートスピーカーによる音声操作
- メンテナンス時期の通知と清掃履歴の確認
以上の機能はすべて、ロボット掃除機のモデルに関係なくアプリ上で直感的に操作できます。
まずは、それぞれの機能がどのように活用できるのかを簡単に紹介していきます。
正確なマッピングと清掃エリアの指定
SwitchBotのロボット掃除機は、モデルに関わらず高精度なマッピングが可能です。
搭載されているセンサーが部屋全体をスキャンし、間取りや家具の位置を正確に反映したマップを作成します。

作成したマップをもとに、以下のような項目を細かく設定できます。
- ロボット掃除機が走行する部屋/エリア
- 清掃の順番、回数、吸引力、水拭きの水量
- 進入禁止エリアと水拭き禁止エリア

複数のフロアマップが作れるから、1階と2階の両方でロボット掃除機を使えるよ!
スケジュール清掃
アプリであらかじめ曜日や時間を設定しておけば、スケジュールにあわせて自動で掃除を開始してくれます。


朝はダイニングだけ、夜は家全体をしっかり掃除など、生活スタイルにあわせて掃除スケジュールを決められます。
スマートホームとの連携
SwitchBotハブと一緒に使うことで、スマートスピーカーによる音声操作が可能になります。


Google アシスタント・Amazon Alexa・Siri ショートカットに対応しており、ロボット掃除機をはじめとするSwitchBotデバイスを声で操作できます。
メンテナンス時期の通知と清掃履歴の確認
アプリでは、ブラシやフィルターの交換時期を自動で通知してくれます。実際に清掃した履歴も残るため、「どこをどのくらい掃除したか」が一目でわかります。




SwitchBotロボット掃除機の選び方|K・S1・S10/S20の特徴


SwitchBotのロボット掃除機は、Kシリーズ・S1/S1 Plus・S10/S20シリーズの3ラインに分かれます。
それぞれサイズや清掃方式、メンテナンス性が異なるため、生活スタイルや部屋の広さに合わせて選ぶのがポイントです。
Kシリーズ|家具のすき間まで届く小型モデル
コンパクトながら性能をしっかり備えた小型モデル。家具のすき間にも入りやすいのが特徴です。
- 強み:小型で小回りが利く。家具の隙間や狭い空間にも入り込む
- おすすめ層:一人暮らしや家具の多い家庭
S1・S1 Plus|吸引と水拭きを同時にこなすスタンダード
定番モデル。日常の掃除を任せやすく、価格と性能のバランスに優れます。
- 強み:一般的なサイズ感でKシリーズより清掃効率が高い。コスパも優秀
- おすすめ層:初めてロボット掃除機を使う人。コスパを重視したい一般家庭
S10・S20|手入れを自動化したフラグシップモデル
給排水・モップ洗浄・ゴミ収集まで自動化した最上位モデル。S10は水道直結、S20はタンク内蔵。
- 強み:掃除〜モップ洗浄までが全自動で完結
- おすすめ層:手入れの手軽さや時短を重視したい人。子育て世代や共働きの家庭
それぞれのシリーズには明確な個性があり、「どこまで掃除を自動化したいか」、「部屋の広さ」、「手入れの手間」が選び方の基準になります。
このあと、各シリーズを実機レビューをもとに詳しく比較していきます。
Kシリーズ | 小型モデルの違いを実機レビューで比較
Kシリーズは、SwitchBotロボット掃除機の中で最もコンパクトで小回りのきくシリーズです。


SwitchBot Kシリーズには、K10+・K10+ Pro・K10+ Pro Combo・K11+の4モデルがあります。
実際にすべて使い比べたうえで、それぞれの違いと選び方をまとめました。
コンパクトボディで家具の隙間まで届く
Kシリーズの最大の特徴は、直径約25cmというコンパクトなボディサイズです。
部屋の四隅やワークチェアの脚まわりなど、これまでロボット掃除機が入りにくかった場所までしっかり掃除できます。




狭い空間でもスムーズに方向転換でき、家具が多い部屋でも引っかかりにくいのが魅力的です。
Kシリーズのデメリット
Kシリーズは小型化による取り回しの良さが魅力ですが、以下のような弱点もあります。
- 掃除と水拭きを同時に実施できない
- 小型ゆえに稼働時間が伸びる
→広いフロアを2回走行するには、バッテリーが懸念
吸引口の上から水拭き用のモップを取り付ける設計なので、清掃モードと水拭きモードの併用ができません。


小型で稼働時間が長くなりやすいことに加え、清掃と水拭きを行うには2回の走行が必要になります。
部屋ごとの清掃では問題ありませんが、フロア全体を一度に任せようとすると、実際の使用では途中でバッテリーが切れて掃除が中断することがありました。



使っていて水拭きの頻度を確保しにくかったです
K10+・K10+ Pro・K10+ Pro Combo・K11+の違いを比較
小型モデルのSwitchBot ロボット掃除機 Kシリーズの違いを比較表にまとめました。
K10+ | K10+ Pro | K10+ Pro Combo | K11+ | |
---|---|---|---|---|
イメージ | ![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() |
本体サイズ (直径 x 高さ) | 24.8 × 9.2 (cm) | 24.8 × 9.2 (cm) | 24.8 × 9.2 (cm) | 24.8 × 9.2 (cm) |
重量 | 約2.3kg | 約2.3kg | 約2.3kg | 約2.3kg |
ステーションサイズ (幅 × 奥行 × 高さ) | 26.1 x 21 × 32.3 (cm) | 26.1 x 21 × 32.3 (cm) | 19.5 × 22 × 82.6 (cm) | 24 × 18 × 25 (cm) |
段差 | 2cmまで乗り越え可能 | |||
吸引力 | 2500Pa 4段階で調整 | 3000Pa 4段階で調整 | 3000Pa 4段階で調整 | 6000Pa 4段階で調整 |
吸引と水拭き | 別々に実施 | |||
モップ | 使い捨てシート (市販のお掃除シートOK) | |||
水タンク | なし | |||
静音性 | 45dB | |||
障害物回避 | LiDARセンサー | LiDARセンサー PSD距離センサー | LiDARセンサー PSD距離センサー | LiDARセンサー PSD距離センサー |
ゴミ捨て | 90日/回 | 90日/回 | 70日/回 | 90日/回 |
稼働時間 | 120分間 | |||
想定面積 | 2~3LDK/120㎡ | 2~3LDK/120㎡ | 2~3LDK/120㎡ | 3~5LDK/220㎡ |
スティック掃除機 | なし | なし | 20,000Pa | なし |
定価 | ¥59,800 最新価格はこちらを確認 | ¥69,820 最新価格はこちらを確認 | ¥99,800 最新価格はこちらを確認 | ¥59,800 最新価格はこちらを確認 |
レビュー記事 | こちら | こちら | こちら | こちら |
最新モデルのK11+は、K10+の価格を維持しつつ吸引力や搭載センサーなどが着実に進化しています。
特にK11+の吸引力はK10+ Proの2倍となり、一般的なサイズのロボット掃除機と比べても十分なパワーを持っています。
SwitchBot ロボット掃除機 Kシリーズのおすすめは?
Kシリーズの全モデルを使ってきた筆者がおすすめしたいのは、「K11+」と「K10+ Pro Combo」です。
K11+
K11+は、本体の吸引力が大幅に進化しただけでなく、ステーションの小型化にも成功しています。


前モデルの「K10+ Pro」も、吸引力こそ「K11+」に劣りますが、ちょうどいい性能を持っています。
「K11+」と「K10+ Pro」の最新価格を見比べて、どっちのモデルを購入するか決めればいいと思います。



K11+は、小型ロボット掃除機の完成形!


K10+ Pro Combo
一方で、ロボット掃除機とスティック掃除機が共存している「K10+ Pro Combo」も我が家で重宝しているロボット掃除機です。


ロボット掃除機だけでは掃除しきれない部分を、スティック掃除機が補ってくれます。




実際に我が家でも、「日々の掃除はロボット掃除機、ピンポイントでサッと掃除したいときはスティック掃除機」という感じで、両者を使い分けています。



スティック掃除機のゴミもステーションが回収してくれます!


S1・S1 Plus|コスパに優れた一般モデルを実機レビュー
S1・S1Plusは、前述したKシリーズよりひと回り大きい一般的なロボット掃除機です。


SwitchBotのロボット掃除機の中ではスタンダードな位置づけで、初めてロボット掃除機を導入する人や家中を効率よく掃除したい人に向いています。
S1とS1 Plusのどちらを選ぶべきか迷っている人に向けて、実際の使い勝手やメンテナンス性の違いをレビューから詳しく解説します。
一般的なサイズ感のスタンダードモデル
S1・S1 Plusは、コンパクトさを重視したKシリーズとは異なり、一般的なロボット掃除機と同様に狭い空間には入り込みにくいモデルです。


しかし清掃しながら水拭きできるため、Kシリーズより効率的に掃除ができます。





高さが10cm以下なので、ソファ下にも入れます!
S1・S1 Plusのデメリット
清掃と水拭きを同時に行える反面、以下のようなデメリットもあります。
- 水タンクへ手動で水を入れる必要がある
- 水拭き後に専用モップの洗浄が必要




水拭き前後の手入れが面倒で、結局僕は水拭きの頻度を確保できませんでした。
S1・S1 Plusの違いを比較
スタンダードモデルのロボット掃除機「S1」と「S1 Plus」の違いを比較表にまとめました。
両モデルの違いは、ゴミ収集ステーションの有無だけです。




特にS1は、ラインナップの中でゴミ収集ステーションがない唯一のモデルなので、費用を抑えたい人におすすめです。
S1・S1 Plusのおすすめは?
どっちのモデルも使ってきた僕としては、やはりS1 Plusをおすすめしたいと思います。


ゴミ収集ステーションがない「S1」では、本体のダストボックスから直接ゴミを取り除かなければいけません。ゴミ捨てはパカっと開くだけですが、どうしてもホコリが出たり、手が汚れたりします。
S1 Plusならステーションのおかげで、ゴミ捨ての頻度も少ないですし、手を汚さずにダストパックを交換できます。
とはいえ、S1のコスパも魅力的なので、できるだけ価格を抑えたい方は、S1を購入するのもアリだと思います。


S10・S20|全自動モデルの違いを実機レビューで徹底比較
SwitchBot ロボット掃除機 S10・S20は、シリーズの中でも最上位クラスに位置する全自動モデルです。
清掃から水拭き、ゴミ収集、さらにはモップの洗浄や給排水までを自動化し、日々の手入れをほぼゼロにできるのが最大の特徴。
さらにモップを洗浄しながら水拭きしてくれるので、常に綺麗なモップで水拭きができ、雑菌を広げる心配がありません。
実際に両モデルを使い比べてみたので、使用感や選び方について解説していきます。
完全自動で“手放し掃除”を実現
S10・S20はいずれも、SwitchBotシリーズの中で最も自動化が進んだロボット掃除機です。


清掃・水拭き・ゴミ収集・モップ洗浄といった一連の動作をすべて自動で行い、ユーザーの手をほとんど介さずに日々の掃除を完結させます。
実際に使ってみると、掃除前の準備も後片付けも不要で、毎回「スイッチを押すだけ」という感覚。
従来のロボット掃除機で感じていた手間を大きく削減してくれるので、“手放し掃除”という表現がしっくりくる体験でした。
S10・S20のデメリット
S10・S20は、全自動モデルとして高い利便性を誇る一方で、サイズが大きいという明確な弱点があります。
一般的なロボット掃除機(S1:34 x 9.5 cm)よりやや大きめのサイズ感(36.5 x 11.5 cm)で、小型サイズのK11+と比べると一目瞭然です。


特にロボット掃除機本体の高さが10cmを超えているため、ソファやベッド下などの低いすき間には入り込みにくい点に注意が必要です。


ステーションのサイズも大きめなので、一人暮らしや賃貸住宅では設置スペースの確認が必要になると思います。


とはいえ、一度設置してしまえば給排水やモップ洗浄を完全自動で行えるため、広めの空間で使う分には手間を圧倒的に減らせるモデルになっています。
S10・S20の違いを比較
SwitchBotの完全自動型ロボット掃除機「S10」と「S20」の違いを比較表にまとめました。
項目 | S20 | S10 |
---|---|---|
イメージ | ![]() ![]() | ![]() ![]() |
サイズ | 36.5 x 11.5cm | 36.5 x 11.5cm |
毛絡み防止 | 純ゴム性メインブラシ 毛絡みしにくいサイドブラシ | 純ゴム性メインブラシ |
モップ | ローラーモップ | ローラーモップ |
ゴミ収集ステーション | ◎ | ◎ |
静音性 | 60dB | 64dB |
最大吸引力 | 10,000Pa | 6,500Pa |
自動給水・排水 | ◎ | ◎ |
清掃と水拭き | 同時進行可 | 同時進行可 |
モップ洗浄・乾燥 | ◎ | ◎ |
水交換 | ゴミ収集ステーション ※水交換ステーション(別売) | ※水交換ステーション 外付けタンク(別売) |
障害物回避 | dTofレーザー PSDセンサー AIカメラ | dTofレーザー PSDセンサー AIカメラ |
稼働時間 | 250分間 | 250分間 |
床面積 | 2〜3LDK/220m2 | 3〜5LDK/220m2 |
定価 | ¥ 91,800 最新価格はこちら | ¥ 119,800 最新価格はこちら |
レビュー記事 | こちら | こちら |
どっちのモデルもモップの洗浄・乾燥が全自動で、水拭きしながらリアルタイムでモップを洗浄してくれます。
主な違いは、給水・排水の方法と吸引力です。
S10は、洗濯機に水交換ステーションを設置
S10は水道直結式を採用しており、洗濯機の水道を利用して給水や排水を自動化しています。





水道から直接給水し、下水管に直接排水します!
S20は、ステーションで給水・排水が完結
一方S20には、ステーションに清水タンクと汚水タンクが搭載されています。


清水タンクには水道水を補充し、モップ洗浄に使われた汚れた水は汚水タンクに溜まる仕組みです。





S20は洗濯機に取り付ける手間がない!
全自動ロボット掃除機 S10・S20 のおすすめは?
S10・S20のどっちも使ってきた筆者としては、S20をおすすめします。


- 洗濯機への取り付け作業が不要
→洗濯機やロボット掃除機の買い替え時、引越しの際に困ることがない。 - ゴミ収集ステーションだけで、水交換も完結する
洗濯機やロボット掃除機の買い替え、将来的な引っ越しを考慮するなら、設置が簡単で持ち運びしやすいS20のほうが現実的です。
加えてS20では、吸引力やブラシなどがアップデートされています。したがって僕個人としてはステーションで水交換が完結するS20がおすすめだと思います。


シリーズ別の早見表|SwitchBotロボット掃除機の全モデル比較
全シリーズを実際に使い比べた結果、SwitchBotのロボット掃除機は、アプリ機能やマッピング精度といった基本性能に大きな差はありません。
前述してきた通り、シリーズごとの違いは、本体サイズ・清掃と水拭きの工程・手入れの手間(自動化レベル)にあります。
以下の表では、Kシリーズ・S1シリーズ・S10/S20シリーズを比較し、それぞれがどんな人に向いているのかをまとめました。
シリーズ | 本体サイズ | 清掃と水拭き | 手入れの手間 | 向いている人 |
---|---|---|---|---|
Kシリーズ | コンパクト | 別々 | ★★★☆☆ | 一人暮らしや家具が多い人 |
S1/S1 Plus | 標準的 | 同時に可能 | S1:★☆☆☆☆ S1 Plus:★★☆☆☆ | コスパを重視したい人 |
S10/S20 | やや大きめ | 同時に可能 | ★★★★★ | 掃除の手間を最小限にしたい人 |
どのモデルもマッピングや清掃性能は高水準ですが、生活スタイルに合わせてシリーズを選ぶのが良いでしょう。
SwitchBotロボット掃除機のおすすめモデルまとめ|迷ったらこの3つ
ここまで全シリーズを比較してきましたが、性能・価格・使い勝手のバランスを総合的に考えると、以下の3モデルが特におすすめです。
- S20:総合力No. 1の全自動型ロボット掃除機で、時短効果◎。子育て世代や共働き世帯に最適。
- S1 Plus:価格と性能のバランスが良く、一般家庭に最適。
- K11+:小型ながら高い吸引力。一人暮らしや家具の多い家庭にも最適。
SwitchBotのロボット掃除機は、どのモデルを選んでもマッピング精度やアプリ操作性が高く、清掃性能の基準値が非常に高いのが特徴です。
そのうえで、自動化を極めたい人は「S20」、コスパを重視したい人は「S1 Plus」、コンパクトでも性能を求める人は「K11+」というように、ライフスタイルに合わせて選ぶのが最も後悔のない選び方です。
清掃を“家事の一部”から“自動化の標準”へ。“掃除の時間”に縛られない生活を、SwitchBotが叶えてくれます。
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