登場時には必要性を疑問視されていたMagSafeだが、いまやiPhoneを快適に使うために不可欠な存在になった。特にスマホスタンドやカードウォレットは、使い勝手が良いMagSafeアクセサリーとして注目されている。
Apple製品の周辺機器を取り扱うSatechiの『マグネットウォレットスタンド』は、スマホスタンドとカードウォレットの両方の性能をもつMagSafeアクセサリーである。高級感あるヴィーガンレザー製で、使うシーンを選ばないデザインに仕上がっている。
実際の製品をメーカーより送ってもらったので、筆者が使って感じたメリットやデメリットとともにレビューしていく。
- 高級感がある
- ウォレットとスタンドを一体化
- スタンドが優秀
- マグネットの磁力が強い
- 磁気カードを収納できる
- iPhoneに装着すると重い
- 厚みがある
- 日本ではタッチ決済に非対応
Satechi マグネットウォレットスタンドの開封レビュー
※提供:Satechi
Satechiは日本にも拠点を持つアメリカのメーカーで、製品パッケージは英語のみ。カラーのラインナップは、ブラック・ダークブルー・ブラウン・オレンジの4通り。早速開封して本体のデザインや仕様をチェックしていく。
本体のデザイン:高級感あるヴィーガンレザー
外側にはカードポケットが搭載され、最大2枚のカードを収納できる。筆者が選んだのはオレンジだが、オレンジというよりライトブラウンに近くて、男女ともに使いやすい色味と感じる。手触りがいいヴィーガンレザー製で、装飾がないミニマルなデザインによって高級感を引き立つ印象。
iPhoneにくっつける面には、MagSafe対応を示すマークが目立たない形でついている。
中央のヒンジを境に本体がふたつに折られており、スタンドとして利用したり、内側からカードを取り出したりする。
本体を開いた内側には、外側から収納したカードを押し出すための窓と二つ目のカードポケットを搭載している。
内側の右下にメーカーのロゴがあるが、それ以外に余計な装飾が一切ないミニマルなデザインが特徴的。高級感あるシンプルなデザインで、ユーザーの特性やシーンを選ばず使えるアイテムに仕上がっている。
可動域160度の固定力あるヒンジなので、いろんな角度で使えるスマホスタンドとしても機能する。
高品質なウォレット兼スマホスタンドだ!
サイズや重さ:他のMagSafeアクセサリーとも比較
マグネットウォレットスタンドのサイズは、縦:105mm × 横:66mm。ヒンジを搭載していることで、スマホスタンドやカードウォレットの中でもわずかに高さがある。iPhone 12 miniや13 miniでは、本体がカメラに鑑賞してしまい、使うことができない点には注意しよう。
折り畳んだ状態で9.5mmの厚みがあり、常にiPhoneに装着していると気になる方もいるだろう。
重さの実測値は85g。iPhone 15が171gなので、iPhoneの半分の重さだ。MOFTのスマホスタンド(41g)やAppleのファインウーブンウォレット(36g)より重いが、スタンド兼ウォレットの仕様を考えると致し方ないだろう。MOFTの七変化マルチスタンドが88gであり、多機能MagSafeアクセサリーとしては妥当な重さだ。
マグネットウォレットスタンドのサイズ感をMOFTのスマホスタンドやAppleレザーウォレットを比べてみた。両者よりわずかに大きくて厚いことが分かる。
サイズと重さを考えると、自宅内ではiPhoneから外し、外出時や必要時のみ装着するほうが使いやすいだろう。
マグネットウォレットスタンドを使って感じたメリット
筆者がマグネットウォレットスタンドを毎日つかうことで、実際に感じたメリットをまとめた。
デザインについては前述したので、それ以外のところを解説していく。
ウォレットとスタンドを両立
単純に「ウォレットスタンド」というコンセプトが良すぎる。
MagSafeアクセサリーの中でも需要が高いスマホスタンドとカードウォレットが一体化されており、コレ1台で2役を担ってくれるところがポイント高い。
カードの収納枚数は、各ポケット2枚ずつの合計4枚まで。しかしMagSafe側のポケットに2枚入れるとキツすぎて、取り出しにくい。外側ポケットに2枚、内側ポケットに1枚の合計3枚が現実的な収納枚数だろう。
スタンドが優秀:縦置き/横置き/無段階の角度調整
マグネットウォレットスタンドは、スマホスタンドとしても優秀。iPhoneを縦や横に固定できるほか、無段階でスタンドの角度を調整できる。
ヒンジの固定力も強く、iPhoneの重さでスタンドの角度が変わってしまうことはなかった。動画鑑賞やネットサーフィン、スマホゲームなど、あらゆる用途に対応できる万能スタンドだと思う。
MagSafeの磁力が強い
MagSafeアクセサリーの中でも磁力が強めなので、落としてカードを紛失する心配はなさそうだ。
Apple純正ファインウーブンケースやフロストエアウルトラ(CASEFINITE)、MagEZ Case(PITAKA)、MOVASレザーケース(MOFT)など、さまざまなMagSafe対応iPhoneケースで使ってみたが、意図せず落下することはなかった。
磁気カードの持ち運びが可能
カードウォレットを選ぼうとしているなら、磁気カード(キャッシュカードやクレジットカード)の収納に対応しているかを確認しなければいけない。
筆者がメーカーに確認したところ「マグネットウォレットスタンドには、消磁防止の保護ライニングがついている。日本を含む19カ国での販売で、不具合の報告はひとつもない」と回答があった。
同じスタンドウォレットであるMOFTは、磁気カードの収納を推奨していないので、大きなアドバンテージになるポイントだ。
マグネットウォレットスタンドを使って感じたデメリット
- iPhoneに装着すると重い
- 厚みがある
- 日本ではタッチ決済に非対応
筆者のようにスマホをコンパクトに持ち運びたいユーザーにとっては、重さと厚みがどうしても気になってくる。逆に言うと、重さと厚みを許容できれば、最高のMagSafeアクセサリーだと思う。
iPhoneに装着すると重い
iPhoneの約半分である85gの重さがあり、常に装着しておくと快適性を損ねてしまう。しかし着脱が極めて簡単なMagSafeアクセサリーという恩恵もあり、致命的なデメリットにはならないだろう。
筆者の場合、作業スペースのデスク脚を定位置としている。
外出時やスマホスタンドを使いたいときに、サッと取り出してiPhoneに装着する。使わないときは邪魔にならない場所にマグネットで固定。
重さのデメリットは、使い方を工夫することで解消できるだろう。
厚みがある
本体が厚いので、常にiPhoneに装着しておくと不便になるかもしれない。ポケットに入れると存在感が増して、スマホの形がポケットの外からでも目立ってしまう。
手に持ってみると、より厚みが増しているのを実感する。装着していないときと比べると、iPhoneが手に馴染みにくい。
「スマホをなるべくコンパクトに持ちたい」と考える方には合わないだろう。
日本ではタッチ決済に非対応
マグネットウォレットスタンドの外側ポケットは、NFC (タッチ決済技術) の国際規格に対応している。しかし日本では、ソニーが開発したタッチ決済技術の「Felica」を採用。
両者には互換性がないので、Suicaなどの交通系ICカードなどをウォレットに入れたまま使うことができません。
日本モデルもだしてくれよ…………。
まとめ:ウォレットとスタンドが一体化したMagSafeアクセサリー
本稿では、MagSafe対応のiPhone周辺機器『Satechi マグネットウォレットスタンド』をレビューを執筆した。最後に本製品の特徴を振り返ってみよう。
- 高級感がある
- ウォレットとスタンドを一体化
- スタンドが優秀
- MagSafeの磁力が強い
- 磁気カードを収納できる
- iPhoneに装着すると重い
- 厚みがある
- 日本ではタッチ決済に非対応
MagSafeアクセサリーの中でも需要の高い「カードウォレット」と「スマホスタンド」を一体化させた実用的なアイテムだろう。重さと厚みがネックだが、MagSafeの特性を活かして必要なシーンだけで使うことで対策できる。
MagSafe対応の周辺機器には、本製品に限らず便利なモノが多い。iPhoneをより快適に使うためにも、ぜひMagSafeの利用を検討していただきたい。
コメント
コメント一覧 (2件)
今更で大変申し訳ないのですが
この製品はSuicaなどの交通系カードに対応していないと思います。
デザイン・品質共によくApple Storeで購入しました。
角度調整も自由で気に入っていますが、定期券がそのままタッチで反応せず残念でした。
https://support.satechi.com/hc/ja/articles/18922862694939-Suica%E7%AD%89%E3%81%AEIC%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%92%E5%85%A5%E3%82%8C%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%81%BE%E4%BD%BF%E7%94%A8%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%99%E3%81%8B
ご指摘ありがとうございます。わたしも当時疑問に感じて、メーカーに問い合わせた上で記事を執筆したのですが、「NFC対応、Felica非対応」は知りませんでした。完全に盲点でした。記事に反映させていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。